中医学の基礎 その8 五行における「相生」と「相克」
こんにちは!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。
前回は、
中医学における五行思想について少々説明させていただきました。
前回のお話を踏まえて、
本日は五行の相性について、
軽くお話させていただきたいと思います。
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五行のそれぞれの性質については、
中医学の基礎その6で軽く解説しています。
中医学では「流れ」を見ることが大切だ、と
何度かお話ししておりますが、
この五行思想についても、やはり「流れ」というものが重要になってきます。
この流れのことを「相」と言い、
お互いに生かし合う組み合わせのことを、「相生」
お互いに制し合う組み合わせのことを、「相克」と言います。
まずは「相生」について。
下の図を見てください。
簡単に説明すると「お互いに生かし合う関係」というのが相生です。
例えば、「木」→「火」の矢印は、
「火」は「木」により生かされる、という関係です。
つまり「火」は「木」によって生み出され、
その能力を発揮することができるのです。
また、「木」は「火」の生みの親にもなりますので、
この相生の関係を「親子関係」として捉える見方もします。
このように、矢印同士の性質が関係しあい、
相手を「生かし合う」関係がぐるりと一周して、五行のバランスは取れています。
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この「生かし合う」とは逆の関係、
相手を「剋する」、つまり制限したり、遮ったりする関係を「相克」と言います。
同じように、下の図を見てください。
「木」は「土」の上に生え茂り、覆いかぶさります。
また「土」は「水」を吸収し、せき止め、その身に留めます。
このように、5行はそれぞれに相性があり、
実はこの相性も中医学と深く関係しているのです。
では次回以降、中医学における「相生」と「相克」について、
解説をしていきたいと思います。