関わり深く、絡み合う (「胃熱」編 その2)
こんにちは!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。
前回、美味しい歓迎会の
ほっこりストーリーかと思いきや!
まいちゃんのおしゃべりから、
深澤先生が新人くんの体の状態を見抜きます。
火鍋を食べて汗をかくのは、当たり前かと思いきや!
さあ、気になる続きは、こちらから!
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まいちゃん:
先生、先ほどお話にあった、
汗を大量にかきながら火鍋食べてる新人くん、
何が「良くない」んでしょうか??
深澤先生:
まいちゃん、この子はね。
もしかしたら「胃」に注意した方がよいかも。
まいちゃん:
「胃」って、あの胃袋のことですか?
深澤先生:
うーん、そうね。
まずは漢方の中で「胃」と言われている部位の
説明からしたほうがよさそうね。
中医学でいう「胃」は、「肝」の時のように
西洋医学の「胃」とは、重なるところはあっても、
考え方や捉え方が全く違うのよ。
まいちゃん:
へぇ、そうなんですか!
深澤先生:
西洋医学で「胃」というのは、
食べ物を消化する臓器、という感じでしょ?
でもね、中医学の場合は、
やはり「胃」という単体の臓器だけに注目はしないの。
機能としての「胃」を見ながら、
他の臓器とどのように関連しあって動いているかの流れも含めて
もう少し広い範囲で概念的に捉えていくのよね。
例えば、
食べ物は食道から「胃」に運ばれていくわよね?
さらに「胃」で消化が終わった食物は、
「脾」によって運ばれたり栄養の吸収が行われるし、
吸収された栄養は、体の中を流れる「気・血・水」の元になるのよ。
西洋医学だと、消化液を分泌して
食べ物をドロドロにする臓器が「胃」だけど、
中医学だと、その前後の
食物が運ばれる機能や、吸収に関する機能も考えながら
「胃」としての機能全体を捉うのよ。
まいちゃん:
そっかぁ
そうなると消化が悪いから「胃」を治す、というよりは、
なぜ消化が悪くなっているのかを、
「胃」という機能に関係している部分の影響も見ながら
治していくっていうのが、中医学なんですね。
深澤先生:
そうそう。
その新人くんの状態を説明するには、
まずは「胃」の機能について、少し説明が必要ね。
まいちゃん:
先生! お願いします!
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さあ、この新人くんの「胃」に何が起きているのでしょう??
次回からは、新人くんの症状を踏まえながら、
深澤先生による中医学的な解説が徐々に始まります。
※このお話は、事例を基にしたフィクションになります。
実際の登場人物などは、深澤先生以外は架空の人物になりますので、ご了承ください。