第6話 だから口さみしいんです。。。
おはようございます!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。
前回は、食べ物が「小腸」「大腸」で「清」と「濁」に分けられ、
最後の最後まで搾り取られる、というお話をさせていただきました。
そして今回は、前回までの内容を踏まえての注意点が
深澤先生からありそうですが、果たして!?
それでは、気になる本編をどうぞご覧ください!
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まいちゃん:
先生! 中医学の食事と流れの秘密はわかりました。
それで、ダイエットに繋がりそうなポイントはありますか?
深澤先生:
途中、浮腫みのお話をしたわよね?
ポイントは、汗とお小水に関することだったけど、
まいちゃんはそこで何か気づかなかった?
まいちゃん:
うーんと、私が気になったのは。
とにかく、体が連携していないとダメなんだなぁということです。
例えば、「脾胃」が正常に動いていても、
「肺」の機能が落ちてしまえば、汗が詰まっちゃいます。
「腎」が鈍くなってしまったら、
特に水門を開いて押し出す「開」の機能が落ちちゃったら、
体の中に余計な水分が溜まってしまうということでしょ?
・・・あ!!!
深澤先生:
どうやら、お気付きの様子ね。
「詰まったり」「留まったり」という言葉、
どこかでよく聞かなかった?
まいちゃん:
そうだ! 「肝気うっ結」の時の「気滞」!
深澤先生:
お察しの通り、現代人にとても多いのが「気滞」で「実証」なのよ。
体の中に、食事のせいで「邪気」が溜まってしまって、
それが各機能の連携を鈍らせているということになるの。
まいちゃん:
「実証」って、詰まってパンパンのやつですよね。
つまり、私の3キロ太ってしまった「お肉」の正体は・・・?
深澤先生:
食べ過ぎによって体の流れが悪くなってしまい、
「実証」が起こってしまっているのね。
まいちゃん:
あー! もう激辛大盛りランチは卒業します。。。
深澤先生:
別に、たまになら食べてもいいのよ。
毎日食べると、今回みたいになっちゃうから、注意してね。
しかも、昼・夜と合わせて豪華なお食事だとしたら。。。
まいちゃん:
いや〜〜〜!
詰まった状態が体の流れを悪くして、
どんどん溜め込んでいってしまっている状態ですね!
私、そこに恐ろしいほどに
食事を入れているということになるんですね。。。。
深澤先生:
そうそう。
しかもね、食べ過ぎて「気滞」が長いこと続くと、
「実証」が、体を痛めつけて、体の中の「正常な氣」が損なわれていって、
最終的には「虚証」になっていって。。。
まいちゃん:
そか!
いつまでも体が「足りない」って思っちゃうから、
「口さみしく」なって、またさらに食べちゃうっていう。
深澤先生:
そうなってくると、
何を食べてもお腹が満たされない感じがして過食気味になるし、
さらに過食で「胃熱」がひどくなってくると
体の中に溜まった熱のせいで、熱くてしょうがないから、
喉が渇いて水分をやたらとるでしょ?
でも「脾胃」の気滞が起きているから、正常な氣が体に行き渡らなくて、
「肺」「腎」で「氣」が足りなくなって、ますます水分代謝が落ちる。
まいちゃん:
水分代謝は落ちているけど、
「胃熱」で熱いから水をがぶ飲みしてしまって、
処理しきれない水分が体の中に溜まって、
浮腫んでいくわけですね。
深澤先生:
そうそう。
しかも、「脾胃」の活動が落ちてくると、
もちろん「小腸」「大腸」へ送られる「清」と「濁」の処理も鈍るでしょ。
すると、いよいよ「小腸」「大腸」の働きが鈍ってくるから、
便秘が起きる。
結局は、「食べ過ぎ」と言う一つの習慣が、
体をパンパンにして肥満を作り、
それを悪循環化させる原因になってしまっているのよ。
まいちゃん:
私、自分でやっててこんなこと言うのもアレなんですけど。
やっぱり、食べ過ぎは良くないんですねぇ。。。
深澤先生:
そうなのよ。
だから、まいちゃんみたいになっちゃったら、
まずは「実熱証」になっている部位の詰まりや熱を
針を使って経絡から抜いたり、
漢方薬を使って、徐々に流したりなど、
詰まりと熱とりをしていく処方をとるわけ。
こうしてまいちゃんの体の状態が、深澤流に読み解かれました。
今回は、中医学の中で、食事がどのように処理されるかをお話いただきましたが、
体の流れが、全てのバランスをとりながら動いているからこそ、
1つ崩れるだけでも、全体に影響していくのですね。
さて、次回は今回のお話の補足をさせていただきたいと思います。
それでは、次週もお楽しみに!