中医学の基礎 その2 中医学の「陰」と「陽」
こんにちは。
博厚堂はり治療院鍼灸院の深澤です。
前回は、中国の思想の根本原理である「陰」と「陽」について
軽く触れさせていただきました。
さて今回は、
この「陰」と「陽」が中医学上ではどのように扱われているのかに
もう少し細部に触れていきたいと思います。
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まず、中医学上の「陰」「陽」分類の例をご覧ください。
部位 | 状態 | 機能(動き) | ||||||
陰 | 裏 | 腹 | 内 | 五臓 | 寒 | 虚 | 降 | 入 |
陽 | 表 | 背 | 外 | 六腑 | 熱 | 実 | 昇 | 出 |
※この他にもたくさんありますので、都度、説明していきます。
この考え方のベースになっているのは「素問」という中国の古典医学書です。
背が陽になっているのに意外性を感じるかもしれませんが、
これは、四つ足の動物を考えてみればわかります。
犬などの動物は、背中が外側に出ていてお腹が内側ですよね。
これに倣って、「背」が「陽」で「腹」が「陰」になります。
前回同様、中医学においても、
症状や部位、考え方なども含めたすべての説明のベースとして、
このように「陰」と「陽」とに分けて捉えていくのです。
中医学における「陰」と「陽」、
何と無くイメージをつけていただけたでしょうか?
このお話は、語り出すと本を何冊にも渡るほど奥深いものなので、
今回は、触りとイメージとして
「なんとなくこんな感じ!」を捉えていただけたらと思います。
さて、先週の花粉症で出てきた「熱」に対して「寒」という状態があります。
次回はこの「寒」と「熱」について少々触れていきたいと思います。