春は伸びやかな季節だから(花粉症編 その5)
こんにちは!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です!
前回は、五臓六腑と経絡の関連性について、
少しだけ触れさせていただきました。
さて今回は、
花粉症のまとめや補足をさせていただきます。
そこから、五行という思想についての説明が始まります。
中医学の考え方や思想に少しずつ触れていきますので、
どうぞ、お楽しみください!
ーー ⭐️ ーー ⭐️ ーー ⭐️ ーー
まいちゃん:
先生!中医学って面白いんですねぇ。
深澤先生:
そうでしょ?
一つ一つ、個別の症状だと思っていても、
実は繋がりがあって、
関連する場所に症状が出てくるという話なのよね。
まいちゃん:
ええっと、暖房やあったかい食べ物で
まず、冬の間に体の中に熱が溜まっていって。
体の中に熱がたまりすぎてしまうんですよね?
そして、熱が放出されるのが、春先。
放出する先は、
経絡を通って、関連する場所に出る。
経絡を通って「肝」に溜まった熱は目から、
「肺」に溜まった熱は鼻から放出される。
だから、目や鼻の不調につながるんですね。
深澤先生:
まとめをありがとう、まいちゃん。
少し補足するとね、
「肝」という機能は、春に活発になっていくの。
「五行」という中国の考え方があって、
五臓はこれらの五行の性質をベースに考えられているのよ。
まいちゃん:
へー、五行ですか。
深澤先生:
占いやってる人は聞いたことがあるかもしれないわね。
全ての事柄は、
木・火・土・金・水という5つのジャンルに分類されていて、
さらに、それぞれの性質が関連しあって、
世の中は流れ、動いている、という思想なの。
五臓も性質毎に五行の一つ一つに割り当てられていてね。
その関連性をベースに、
流れや症状の出方を検証したり、解読していくのよ。
まいちゃん:
先生、その五行という考え方がわかると、
中医学がもう少し理解しやすくなりますか??
深澤先生:
そうね。
例えば「肝」は五行では「木」に分類されているんだけど、
この「木」は「春」の性質を持っていてね。
春になると「肝」の機能が活発になってくるから、
冬の間に停滞していた体の中の熱は
春になると「肝」が伸びやかに動き出して、出そうとするのよ。
だから、春に花粉症になる人が多いの。
まいちゃん:
そういえば、花粉って年中飛んでいますよね?
ブタクサにヨモギにスギに。。。
だけど、花粉症が多いのって、やっぱり春ですよね。
深澤先生:
そう!
逆に、年中花粉症で悩まされている人は、
「肝」によっぽど熱が溜まっているということになるわね苦笑
まいちゃん:
そっか!
吹き出しやすいのは「春」だけど、
「肝」の熱が溜まっていれば、
年中花粉に反応して、いつまでも花粉症が治らないという。。。
深澤先生:
ちょっと可哀想だけれどね。
ーー ⭐️ ーー ⭐️ ーー ⭐️ ーー
花粉症が春に多いわけとは。
五行という中国の思想は、中医学にも深く関わっていそうです。
そして次回、漢方薬と花粉症について最終回!
なにやら誤解がありそうですが。。。乞うご期待!
※このお話は、事例を基にしたフィクションになります。
実際の登場人物などは、深澤先生以外は架空の人物になりますので、ご了承ください。