第3話 ホットな話題に事欠きません
おはようございます!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。
前回は、まいちゃんの異常が「血熱」からきている疑いがある、
というお話でした。
ここから深澤流解説術は鋭さを増していきそうです。
気になる本編は、こちらからどうぞ!
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まいちゃん:
先生! 前回「血(けつ)」に熱がたまっている、
というお話でしたが、
なんでそんなことが起きてしまうんですか??
深澤先生:
じゃ、まず復習からいきましょうか!
中医学の基礎 その23で「営氣」のお話をしたと思うけど、
「血」というのは、体の中を巡り巡って、
臓腑を栄養する、というのは覚えているかしら??
まいちゃん:
確か「営氣」は、血管内にとどまるんでしたっけ。
「血」とは切っても切れないから、「営血」とも書くって。
「営氣」によって「血」があちこちに運ばれて、
運ばれた先で変化して、
身体を栄養する、ということでしたよね?
深澤先生:
よろしい! ちゃんと覚えているみたいね。
「血」に「熱」がこもっていることを、
「血熱」というのだけど、
この状態になるには、いくつかの原因、
いくつかのプロセスがあるの。
その中でも、今回の「蚊に刺されて腫れが引かない」ということに関係する、
代表的なものを説明するわね。
まず、「血」は「肝」に貯蔵されるというお話をしたの、
覚えているかしら??
まいちゃん:
はい。肝気鬱結の時に出てきた
「肝」は「熱」でパンパン!のお話、ありましたよね??
「肝」って血液を貯蔵したり、
「血」の流れを制御したりする役割があるんでしたっけ。
深澤先生:
そう、つまり「肝」が熱実証でパンパンのところに
「血」が貯められて、さらにうっ結状態になっているから
「血」も熱でアッツアツになってしまう、という事になるの。
まいちゃん:
うーん、熱いところにとどまっていると、
確かに熱がそこに蓄えられている「血」にも移って行っちゃいますよね。
「肝」の熱さが「血」に移ってしまった状態が「血熱」なんですね。
深澤先生:
あくまで原因の1つではあるけどね。
まいちゃんは「肝」の熱をしっかり取り除かないと、
蚊に刺されても、いつまでも熱が吹き出してしまって
かゆみがなかなか取れないのよね。
まいちゃん
そっかぁ
じゃぁ、もしかして私みたいな熱実証の人間は、
蚊から見たら、おいしそうに輝いて見えるのかも!?
深澤先生
その真偽はわからないけど、
あながち間違っているともいえないわねぇ
氣は同質のものと惹かれ合うから、
実証で氣がパンパンに滞っているまいちゃんなんかは、
蚊から見たらご馳走に見えるのかも笑
もう1つ、この皮膚のかゆいのに関係している
「湿」という状態を説明したいのだけれど、
長くなってしまったから、次にするわね。
まいちゃん:
はい!先生! またよろしくお願いいたします!
「血熱」という、「血」に熱がこもっている状態で
蚊に刺されると、どうなっていくか?ということが
徐々に解き明かされていきます。
次回、この「血熱」に加えて、
ある状態、ある邪気がこの症状に拍車をかけているようですが??