第4話 水も滴るイイ女!?
おはようございます!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。
前回は、「血熱」がどこからきているのか?について、
深澤流に読み解いていきました。
ここからさらに、
今の季節に特有のある状態があるようですが??
気になる本編は、こちらからどうぞ!
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まいちゃん:
先生! 前回のお話で、
「血熱」は「肝」の熱が血に吹き出している、というお話でしたが、
「しつ」って、なんですか??
深澤先生:
以前、外からやってくる病気の元のことを
「外邪」というお話をしたことがあると思うのだけど、
「湿(しつ)」というのはこの外邪の1つなの。
まいちゃん:
うーん。「湿」ってことは、湿っぽいってことですよね??
湿り気は、お肌にいいような気がするんですが。
深澤先生:
適度な潤いや湿度は、もちろんお肌にいいわよ。
でも、その「適度さ」をオーバーしてバランスが崩れてしまっている状態は、
やはり「邪」になるの。
冬の湿り気はとってもありがたいけど、
夏の湿り気、特に梅雨時期から今ぐらいの湿り気って、
やはりあまり気持ちよくないじゃない??
まいちゃん:
言われてみれば、確かにあんまり気持ちはよくないですよねー
暑くて汗が出てるところに、湿気がひどかったら、
お洋服はまとわりついて鬱陶しいし、お洗濯物も乾きにくいし、
何より食べ物がどんどんカビたり腐っていくして、
なんとなく鬱陶しいです。
深澤先生:
まいちゃん、最初に
「たくさん刺されたところは、重く腫れる」って言っていたわよね?
皮膚がぱっつんぱっつんになって、膿が出たりしない??
まいちゃん:
そう! そうなんです!
ちょっと汚い話なんですが、
血と膿が刺されたところからジュワーっと出て、
その部分が赤く腫れてパンパンに重いんです。
特に、足首なんか刺されたら・・・・!!
深澤先生:
刺された患部が「赤く腫れる」のが、「熱証」、
「刺されたところから血が出る」っていうのが「血熱」、
加えて「膿が出る」っていうのは、「熱毒」による影響になるのよ。
そして最後に「ジュクジュクで重く腫れる」っていうのが「湿邪」ね。
さらにまいちゃん、「肝」がうっ結してるから
症状がますますひどくなるわよねぇ。
あまり頭もスキッとしないんじゃない??
まいちゃん:
確かに今の時期、かなり湿り気で気分が乗らないです。
言われてみれば、なんとなく鬱々としやすいかも。
深澤先生:
特にまいちゃんの場合はね、
外邪と内邪の「湿」による影響が出ているのよ。
まいちゃん:
え!? 「湿」って外邪だけじゃないんですか??
深澤先生:
「湿」はね、春の長雨や梅雨の時期など気候的なものや、
あとはプールや土砂降りなどで体が必要以上に水に濡れた時など、
外からやってくる「外湿」と、
体の中の水分代謝がうまく進まなくて、
水分が必要以上に残ってしまっている「内湿」の2つに分けられるの。
水分代謝のお話、覚えているかしら??
まいちゃん:
確か、脾・肺・腎が司っているというのは覚えています。
詳しくは。。。。あんまりよく覚えていませんけど(てへべろ)
深澤先生:
OK! 十分よ!
水分代謝がうまく進まないっていうことは、
その臓腑のバランスが崩れているということ。
例えば、梅雨で外湿が体の中に侵入してきた時を考えてみましょう。
「湿」というのは、陰陽で言ったら、どっちだと思う??
まいちゃん:
「陽」って、形がなくて軽くて上に上がりますよね?
「陰」って、形があって重さがあって下に下がる。。。
。。。ということは、「湿」は水っぽいから「陰」ですか??
深澤先生:
ご明察! 「湿」という邪気は「陰」の性質を持っているのね。
で、この「陰」が体の中に滞ったり、侵入したら、
体はどんな状態になると思う??
まいちゃん:
うーん。。。 「陰」が増えるから。。。
体が湿っぽくなる? かな??
深澤先生:
あはは。これは少し難しかったかな。
大きくはそれで当たりなのだけど、
体が湿っぽくなったらどうなるのか?ということを、
この「湿」の性質、そして今のまいちゃんの体の状態を加味して考えると。。。
。。。実に様々なことがわかるのよ。
少し長くなっちゃったから、次回にしましょうね!
まいちゃん:
えー!? すっごい気になります!!
「湿」という邪気が、体の中に入ることによって、
臓腑がバランスを崩し、機能が阻害されてしまう、という事実を知ったまいちゃん。
さらにお話は、ここから「陰陽二元論」を通して、
深い見立てをしていくことになりそうです。
それでは、次回もお楽しみに!