中医学の基礎 その20 体の氣のはなし 「氣の役割」

おはようございます!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。

先週のエピソード、いかがでしたでしょう?
現代を生きる私たちの日常が
思わぬ負担やダメージを体に与えていることがある、というお話でした。

すでにある環境を急に変えることはなかなか難しいですが、
心がけ1つで回避することも、防ぐこともできます。

「知る」ことで、
健康へつながるきっかけを見つけてみてくださいね。

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さて、先週のエピソードの中で
さらりと触れた「氣」についてのお話

もう少し踏み込んで解説できればと思います。

中医学に限らず、中国の思想や文化は、
全てにおいて「氣」から始まっていると言っても過言ではありません。
では一体、「氣」とは何か?というお話から。

ひとことで言えば「氣」は万物の根源である、ということです。
目に見えないエネルギーであり、目に見える物質でもあるのです。
つまり世界は全て「氣」でできている、という考え方が
中国の思想のベースとなっています。

さてそれでは、我々中医学の観点から
私たちの体内で活躍している「氣」についてみていきましょう。

「氣」には大きく分けて以下の5つの役割があります。

1. 推動
その名の通り「動かす」力です。
氣を循環し、血液を送り水液を動かし食べ物を口から肛門へと動かします。
この機能が低下すると、血行不良からくる気滞やうっ滞、
食物の逆流などといった、生命活動の停滞・遅滞につながります。

2. 温煦
体の熱源体温を一定に保つ力となります。
温まると流れるように、体が一定の温度に保たれることで、
五臓六腑は正しく機能します。
この機能が停滞すると、冷えや体温の低下が起こり、結果、推動も低下します。

3. 防御
外邪に対して防御する力となります。
風邪などが侵入するのを防ぎ、傷や身体の痛みの自己修復を行い、
撹乱や混乱などに対して自己調整を行い、精神の正常を保ちます
この機能が低下すると、ウィルスにやられやすくなったり、
怪我の治りが遅くなり、

4. 固摂
血や水液、氣が体から必要以上に漏れ出さないように留め調整する力です。
津液などの水液を正常に分泌したり、
排出することで体の調整を図り、体液の正常なバランスを維持する働きがあります。

5. 気化
気血津液を生成し、水穀を精微に変化させたり、
その場に必要な状態に変化させ(転化)ます。

各臓腑に氣をめぐらせ充填し、水液を蒸気に変化させることで運化を促し
氣から血を作り不足を補い過多を抑えます。

治療家は、中医学を通じて「体」の「健康」と「病気」を診ていきます。
氣のバランス、流れ、患者さんに出ている状態や症状を見極め判断し、
バランスが崩れていたら、どのように修正していけば良いのかなど、
日々の変化を捉えながら、治療や処方に反映しています。

氣は、その中でも一番最初に診て判断するポイントが「氣」の状態とバランスなのです。

そして体の「氣」には、4つの種類があります。
「元氣」「宗氣」「営氣」「衛氣」です。

次回は、「元氣」から解説していきたいと思います。