中医学の基礎 その23 体の氣の話 「営氣」
おはようございます!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。
前回は主に、体の呼吸を司る「宗氣」について
お話しさせていただきました。
前回のお話 中医学の基礎 その22 体の氣のはなし 「宗氣」
今回は、体の中の4つの「氣」の内、
「営氣」について解説していきたいと思います。
ーー ⭐️ ーー ⭐️ ーー ⭐️ ーー
「宗氣」が心拍を司る一方で、
「営氣」は血そのものと一体となり、
血管の内側に存在しています。
血とは違うものなのですが、
血と「営氣」は切り離すことができず、
血管内にとどまるため、
「営血」などと呼ばれることもあります。
その性質から、衛氣とくらべると陰性となります。
「営氣」には2つの働きがあります。
1つは五臓六腑に栄養を行き届かせる「営」の役割です。
血中に存在する営氣によって栄養は運ばれ、全身へと届けられます。
また、臓腑の流れや代謝を司ります。
もう1つは、血液を変化させる(化生)役割です。
化生とは、血液そのものを変化させ、
役割を変えることを意味します。
営氣は、体の隅々まで行き渡った後、
体が作られる「氣」や「精」へと変化し、臓腑を栄養します。
つまり営氣とは、
作られた「氣」や「栄養」を全身へと運び、
五臓六腑を滋養し、体の代謝や組成を司っているのです。
では次回、「衛氣」について解説してまいります。
次回もお楽しみに!