中医学の基礎 その30 邪気と六淫 湿邪と燥邪

おはようございます!
博厚堂はり治療院針灸院の深澤です。

前回は、エピソードでも触れた
「火邪」「暑邪」についてお話させていただきました。

 前回のお話 中医学の基礎 その29 邪気と六淫 火邪と暑邪

今回は、六淫の内、
残る2つ「燥邪」「湿邪」について
お話していきたいと思います。

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「燥邪」ですが、「陽邪」であり、秋の主氣を持っています。

文字通り体の内外の「乾燥」状態を指していますが、
「外燥」としては環境的な乾燥状態のことを、
そして「内燥」としては、
体の中の渇き、いわゆる津液の不足を指します。

特に皮膚が「燥邪」に犯されると、
皮膚が割れる、白く粉をふく髪の毛がパサつくなどの
潤いのない状態になります。
また、体の中に「燥邪」が留まり侵食することで、
津液不足となり、
便秘や尿量の減少、口の渇きなどを呈します。

「燥邪」は「乾燥」、特に陽邪の性質が強いため、
同質の氣を持つを侵しやすく
陽気過多となり発熱を伴います。

その結果、ひどくなると鼻が乾いて鼻血が出たり、
喉や気道などからの出血で喀血が起こります。

次に「湿邪」ですが、長夏、すなわち土用など、
季節の変わり目の長雨の主氣を持ちます。

エピソードでも触れたように「陰」の性質を持ち、
この邪気に侵食されると、
とにかく重だるく、鈍痛などを伴います。

の性質のため、陽氣を侵し水分の蒸気を鈍らせます。
このため、肺に届けられる水穀の精微が滞り
結果、全身のの運行を阻害して、
津液や陰血、水の流れを滞らせます。

症状が進むことで、
むくみや便秘、残尿感といったスッキリしない感じや、
体が重く動かしにくくなるなどの症状が起こり、
さらに滞りがひどくなると、
痰飲となって体の中に蓄積していきます。

湿邪は特に「脾氣」と同質のため、
脾を犯しやすく、運化を停滞させます。

脾氣を損傷した結果、外湿を招きやすくもなります。

外湿としては、
水遊び多湿の場所に長期間いる、雨に長時間濡れるなどがあり、
内湿としては、
水分の取りすぎにより、脾が失調し生じる症状などが挙げられます。

さて、今回は六淫についてざっと説明させていただきました。
いかがでしたでしょうか?

同じように見える症状でも、
どの「邪」の影響によるもので、
五臓六腑のどこが侵されているかで対処法が変わってくる、
ということがお分かりいただけたのではないでしょうか?

今回は、環境からくる「六淫」と「邪」のお話でしたが、
中医学では他にも病気の原因(病因)となる「三因」という考え方があります。

まずは「六淫」のような、外からやってくる「外因」
次に、心の状態からくる「内因」
最後に、不摂生や不衛生、不測の事態からくる「不内外因」に分けられ、
それぞれに系統だった弁証法(病気の真の原因を見抜く方法)があります。

以前にも「八綱弁証法」というお話をさせていただきましたが、
これらの内容を踏まえて、
これからも少しずつ紹介できればと考えております。

それでは今回もお読みいただき、誠にありがとうございました!
また次回もお楽しみに!